アーラン
呼と呼量
呼とは、電話の発信から終了(回線の解放)までの一連の通信のことを示す。
呼数とは呼の累計回数。 保留時間は、一つの呼で設備を占有している時間のことを言う。
呼量とは、単位時間当たりの通信時間の平均で $$\text{呼量} = \frac{\text{総通信時間}}{\text{測定時間}} = \frac{\text{平均保留時間}\times \text{呼数}}{\text{測定時間}}$$ で求める。呼量の単位としてアーランを用いる。
例
ある回線についてトラヒックを20分間調査し、保留時間別に呼数を集計したところ、次の表のようになった。この時の呼量はいくらか?
| 1呼当たりの保留時間 | 呼数 |
|---|---|
| 110秒 | 5 |
| 120秒 | 10 |
| 150秒 | 7 |
| 200秒 | 4 |
解答:
$$ \begin{align*} \text{呼量} &= \frac{\text{総通信時間}}{\text{測定時間}} = \frac{110 \times5 + 120 \times 10 + 150 \times 7 + 200 \times 4}{20 \times 60} \\ &=\frac{3600}{1200} = 3\, \text{〔アーラン〕.} \end{align*} $$
入回線と出回線
入回線とは、交換機に対して呼が加えられる(発信側から接続要求が入ってくる)回線のことを指す。
出回線とは、入回線からの呼を実際に相手側へ接続するために使用される回線のことを指す。
呼損率
呼損率とは、接続できない呼(呼損)の割合を指し、
出回線能率とは、呼のために使用される出回線の平均使用率を表す。
発生した呼量のうち、呼損分を除いた呼量が実際に出回線で運ばれることになるので、次の式が成り立つ。
$$ \text{呼量}\times(1-\text{呼損率})=\text{出回線数}\times\text{出回線能率}$$
例
ある回線群について、1時間にわたって接続呼数を観測したところ、90呼の接続があり、呼の平均保留時間は10分であった。この回線群が即時式完全線群の出回線であり、観測時間中に入回線に加えられた呼量が20〔アーラン〕であったとき、呼損率はいくらか?
解答:1時間で運ばれた呼量は $$\frac{90\text{呼}\times 10\text{分}}{60\text{分}}=15\, \text{〔アーラン〕.}$$ 加わった呼量は20であったから、運ばれなかった呼量は$20-15=5$〔アーラン〕となり、 呼損率は $$\frac{5}{20} = 0.25$$ となる。
アーランに関する公式
アーランに関する公式にはアーランB式やアーランC式などがある。
- アーランB式:呼が接続できない場合は即座に消滅する(再接続を試みない)モデルで使用
- アーランC式:呼が接続できない場合は待ち行列に入る(コールセンターなど)モデルで使用